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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.BHEADLINE

テーマ:『電球はなぜ光るのか?』

 

目的:
  今や電球と言えば、LED(発光ダイオードLight Emitting Diode)電球であるが、エジソンの発明した電球から蛍光灯、LED電球の仕組みを知る。


注意:
特には、なし。

概要:
 豆電球の構造の観察
 手作り電球の発光実験
   フィラメントの代わりにシャープペンシル
   0.5mm 0.9mm 2BとHB 細さ、濃さの差の予想と観察と分析
 蛍光灯の仕組み(話と若干の実験  )
 LED電球の仕組み(話と若干のLED点灯実験のみ )




準備:
 特には、なし。


備品:
① 豆電球:各グループ 1個 定格2.5v 0.3A
② リード線:各グループ 2本
③ 虫眼鏡:各グループ 1個
④ ガラスびん:1
⑤ ゼムクリップ:2本
⑥ セロハンテープ:各グループ 1個
⑦ 粘土:一塊
⑧ シャープペンシルの芯:HB、2B  0.5mm 0.9mm 同じメーカー
⑨ アルカリ電池:単1 6本(なんとなく充電池は不安。ショート状態での危険性?)
単2は再現できた。単3では、ダメ。これは、内部抵抗が単3は大きく、大きな電流が供給できないためと思われる。
⑩ 蛍光灯:18W 1本(2本)
⑪ 塩ビ管:1本、(2本)
⑫ マフラー:1(2)
⑬ 空き箱:1置台
⑭ LEDと抵抗:1 2v 20mA定格 抵抗は 180Ω か500Ω
⑮ テスター:1
⑯ 新聞紙:1


進め方:
1. 皆さんの周りには、電球がありますが、電球と言えば「LED電球」ということになりますか。なかなかLED電球の実験は取りそろえるのに難しいので、昔、エジソンが発明した古いタイプの電球について、学習してゆきましょう。
2. まず、ここに豆電球があります。虫眼鏡でガラスの中を見てください。なにが見えますか?
3. 細い針金が巻かれたようなものがあります。これを「フィラメント」と言います。電気を通すと、このフィラメントが熱を持ちます。そしてより熱くなると赤くなり光を発します。これが電球の仕組みです。2000度以上になる。
4. では、電池をつなげて豆電球(定格 2.5v 0.3A)を点灯させてみましょう。





5. さて、こんなに光るぐらい熱せられたら、フィラメントは燃えてなくなってしまうと思いませんか?どうして問題ないのでしょうか?
6. フィラメントは寿命があります。いつかは熱で蒸発してしまうのですが、それを抑えるために電球の中にはガスが入っているのです。
7. 先ほど、エジソンという発明者を言いましたが、昔の電球は、このフィラメントに、京都の竹を使ったという話は有名です。そこで、ここでは炭の粉を固めたシャープペンシルの芯を使って電球を作ってみます。
8. まず、シャープペンシルの芯が、電気を通すかテスターで確認してみましょう。通電しているとブザーが鳴るモードで確認。
9. 芯の濃さや太さで、光り方が変わるのでしょうか?実験してみましょう。
10. 手作り電球の構成
粘土にゼムクリップを刺し、ゼムクリップの輪の中にシャープペンシルの芯を渡す。
リード線のクリップで直接、シャープペンシルの芯を折れないようにつまむ。(ゼムクリップの足では、芯とゼムクリップの接点の接触が悪く、通電しないことがあった)
これらにガラスびんを逆さにしてかぶせる。(かぶせる必要はあまりないかも)





11. 1.5vの単1か単2電池を6個直列に並べて、新聞紙で海苔巻き状にします。




12. 端からリード線で、シャープペンシルの芯に電気を流すようにします。
13. まず、ビンをかぶせずに、シャープペンシルの芯に電気を通します。白い煙が出ます。少し臭います。これは、ワックスなどが熱せられて出る煙です。いったん、電気を切ります。
14. びんをかぶせます。再度、電気を通します。ストップウォッチをスタート。しばらく、そのままで、観察しましょう。
15. 1分ほどすると、急に光り始めると思います。光り始めたらストップウォッチを止めて時間をメモしましょう。また、その時の様子をメモしましょう。
16. ビンを持ち上げて、シャープペンシルの芯を観察しましょう。どうなっていますか?
17. 次に、シャープペンシルの芯の種類を変えて、同じように電気を通してみましょう。先ほどと光るまでの時間、光っている時間や様子はどうでしょうか?
18. 表にしてまとめましょう。
電圧は、一定9V。(太さ、濃さに関わらず4V程度からオレンジ色に発光するようである。ここでは、同一電圧では長く光らせるには濃さは薄くて細い。よく光るのは濃く太いという方向)
事前実験<単2 6本>

芯の種類 光るまでの時間 光っている時間 光り方の様子
HB 0.5mm 50秒 10秒
HB 0.9mm 光らず 長い
2B 0.5mm 50秒 10秒

19. シャープペンシルの芯は電気を通しますが、抵抗があり熱を持ち、やがて光って燃え尽きるのです。
20. 電球とは違う照明に蛍光灯があります。構造を全く違います。
21. 塩ビ管とマフラーがあります。塩ビ管をマフラーでこすると静電気がおきます。髪の毛に近づけたり、紙に近づけると吸い付きます。
22. この静電気をためた塩ビ管を蛍光灯に近づけるとどうなるでしょうか?
空き箱で作った置台に蛍光灯を乗せます。(事前テストでは、25度 湿度42%で、薄暗くした部屋で若干の瞬間点灯が確認できた。塩ビ管は1本より2本で20回程度マフラーでこする)






23. では、やってみましょう。一瞬、光りましたね。どうしてでしょう?
24. 先の蛍光灯の構造で話したように、蛍光灯の水銀ガスが反応しているのです。
25. 皆も体験してみてください。
26. さて、最後に「LED電球」の構造です。これは、実験環境が難しいので、点灯だけ行ってみます。触ってみる?あとは、お話だけにします。LED電球は熱くならないかと言いますと、熱くなります。電気から光に変わるエネルギーはかなり高効率ですが、それでも熱になります。そのため、電球照明の下には放熱板がついているのです。






27. 本日は、電球、蛍光灯、LED電球の話をしました。その仕組みは、電子という話になりますと、難しいのですが、中学ぐらいになったら、そのイメージがわかるかもしれません。将来、半導体ということを学習するときが来たら、原子、電子の世界に興味を持ってください。



説明:
物の中を電気が通ると、電気の元の電子(粒のようなもの)が物の中を無理(むり)やり進もうとするわけですから、おしくらまんじゅうのように熱くなります。これがもっと熱くなると熱が光になるのです。


今回、実験でシャープペンシルの芯に電気を流しました。書き心地が薄(うす)いHより濃(こ)い2Bのほうが、そして細い0.5mmがよく光りました?。濃いのは、炭素(たんそ)というものが多く含まれて、電気も流れやすいということと思われますね。
では、蛍光灯(けいこうとう)はどうなっているのでしょうか?やはり電気の元の電子を飛ばしますが、中に入っている水銀のガスに当たります。すると見えない光が出て、ガラスの内側に塗られた蛍光(けいこう)塗料(とりょう)に当たり、光るのです。



時代は進んで、LED電球はどうでしょうか?
少し、むずかしいのですが、電子というものと、それに対する穴があって、勢いよく暴れていた電子がこの穴に落ちると、その勢いのエネルギーを発散(はっさん)することで光が出るというイメージです。


これは半導体(はんどうたい)(電気を流したり止めたりできる導体)というものでできています。より少ないエネルギーで光を発生させることができるのです。LED電球は熱くならないと思う人がいますが、発生する熱が少ないだけで発生はします。
右の絵はLED電球ですが、ヒートシンクと言って熱をにがすための「くふう」が、ついています。
みなさんの将来には、古い電球や蛍光灯は姿(すがた)を消すことになるでしょうね。















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