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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.BHEADLINE

テーマ:『泥水を水にもどす』

 

目的:
  泥水を元の水にするための工夫や仕組みを考え、現在、簡単に手に入る水の大切さとともに、どのようにして飲み水が作られるかも触れる。


注意:
ろ過した水は、飲んではいけません。

概要:
 豆 ペットボトルを利用して、ろ過装置を作る。ろ過装置のフィルターには、身の回りの物を使うが、どうしてそれを選んだかを考えて選ぶ。また、フィルターの層の順番も理由とともに考える。




準備:
 特には、なし。


備品:
① 透明なペットボトルの容器(キャップ付):500ml フィルター材料分の数
② セロテープ:1
③ ハサミ:1人1
④ フィルター材料:マスク、フェルト生地、ガーゼ、コーヒーフィルター、綿(コットン)、布、三角コーナーフィルター、炭、砂、落ち葉(枯れ葉)、ティッシュ、小石、砂利、スポンジ、クッキングペーパー、タオル、軍手? など
⑤ シャベル:1
⑥ 泥水を作るペットボトル:2L 1本
⑦ ろ過した水を受ける白い底のコップ:フィルター材料分の数
⑧ カッター:大人1
⑨ 麦茶だしパック用袋:フィルター材料分の数
⑩ 割り箸:1
⑪ スプーン:1
⑫ ルーペ:1


進め方:
1. 皆さんは、水道から水を出して使ったり、飲んだりしています。さて、元の水はどこから来るのでしょうか?
2. その雨水は、どのようにしてきれいな飲み水になっているのでしょうか?
3. 現在は、雨水をダムなどにためて、川から水を取り込み、浄水場という所で、ゴミを取り除くなどして、水道に流しています。
4. さて、ここでは、簡単な装置を作って、泥水を少しでもきれいな水にできないか、工夫して実験してみましょう。
5. まず、ペットボトルを例としてキャップから15cmのところで輪切りにします。底の部分を切り離してください。残りの部分の切り口にセロテープを貼ります。




6. 実験するフィルターの数だけ、作ります。
7. 外から、泥を取ってきて、2リットルのペットボトルの中に入れ、水を入れて泥水を作ります。量は、同じ汚れの泥水を実験で繰り返し使うので、十分必要です。



8. さて、ペットボトルにフィルターとして、何をどのような順番で詰めてゆきましょうか?理由とともに順番を決めて、書き出してください。
また、表面をルーペで観察しましょう。
例:下から
 炭、落ち葉、土、砂
 ティッシュ、小石、砂利、活性炭、砂、布
 綿、小石、綿、活性炭、綿、砂
 タオル・石・炭・タオル・マスク・タオル・クッキングペーパー
 綿、ホワイトマット(水槽等の浄化フィルター用)、細かい石、大きめの石、活性炭、ホワイトマット
 小石、炭、砂、枯れ葉

*基本的考えは、大きなごみを取り、その次に中間の大きさのゴミを取り、最後により小さなごみを取る。

9. では、詰め物をすき間の無いように割り箸やスプーンを使い、入れてゆきましょう。フィルターの数分。
砂や、炭は、メッシュの袋(麦茶用袋、三角コーナーフィルター)に入れて、着脱できるようにする。




10. フィルター性能の実験
一つのフィルターとろ過した水を受ける容器を用意し、上から中心に静かに泥水を注ぎます。
受けた容器にはどのような水が出てきましたか?色を書き留めましょう(写真を撮る)。




11. 他のフィルターについても観察しましょう。さて、これらから、フィルターの積み重ねる順番を考えましょう。どうしますか?

フィルター種類 軍手 綿 コーヒーフィルター3枚重ね
表面の粗さ あらい 細かい
通過した水の色 1 濃い 5 薄い
重ねる順 1 一番上 5 一番下

注意:今回、炭は、細かく砕いてしまい、粉上になってしまったものも使った。そのため、泥水をろ過するとき、炭の粉まで流れ出てしまった。炭は、ある程度の塊を使い、粉状の物は使わないこと。

12. 上から先の泥水を注ぎ、下のコップにたまった水を確認します。1回では、きれいにならないと思うので、1回ごとに水の色の写真を撮ります。



13. 下のコップの水を、注ぎ、下のコップで受けることを繰り返します。
14. まとめで、回数度との変化を書きます。
15. フィルターの組み合わせを変えたろ過装置を作ります。
16. 同様に、同じサンプルの泥水をろ過して観察します。
17. 二つのろ過装置のフィルターの違いから、何か分かったか書き出します。
18. 今のところ、この組み合わせがよいという結果が求められれば、今日の実験はよかったと思います。
19. ろ過は、色々な目の細かさなどを利用して、ごみを取り除く仕組みです。では、どのようなフィルターがよいのかは、何を取り除くかにより変わります。水だけではなく、空気のゴミを取り除くフィルターもあります。調べてみてください。


20. さて、みなさんの飲んでいる飲み水は、このような単純なろ過装置ではなく、より高精度のろ過が行われています。これについては、水道局のホームページ等で見てください。


 


①着水井(ちゃくすいせい)
川などから取り込んだ水(原水)が浄水場(じょうすいじょう)に最初に到着するところです。ここで水量を調整し、沈でん池へ送ります。
②沈でん池
 原水に薬(凝集剤(ぎょうしゅうざい)(ポリ塩化アルミニウム))を注入します。原水中のごみは大きな粒子のかたまり(フロック)となり、沈みます。
③急速ろ過池
 沈でん池で取り除かれなかった細かなゴミは、砂と砂利の層を通して取り除かれます。
④消毒設備
 ろ過した水に薬(次(じ)亜塩素(あえんそ)酸(さん)ナトリウム)を加えて消毒し、安心して飲める水道水ができあがります。
⑤配水池
 水道水をためる倉庫で、水の使用量に応じて水量を調整します。また、地震などの災害(さいがい)時に飲料水を確保(かくほ)します。
⑥ポンプ場
 水道水を一定以上の水圧で送るための施設(しせつ)です。














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