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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.B

テーマ:『色のいろいろ』

 

目的:
 子どものリクエストでえ、「色を科学したい」とのことから、話を発展させた。
底辺には、「光は、いくつもの色で作られている」

道具:
1、ペットボトル 2L Gr.で1本
2、 牛乳 スプーン1杯/各ボトル
3、 正20面体作成用紙 一人1枚
4、 のり
5、 セロハンテープ
6、 懐中電灯 3本x2
7、 黒のケント紙 A4 1枚
8、 白のコピー用紙 A4 Gr.で1枚。
9、 色セロハン 青、緑、赤 x2 (フィルターを作る)
10、 暗幕
11、ルーペ

事前準備:
写真の様に、3色のフィルターを作成しておきます。




進め方:
1、 さて、皆さんは、自分の目で色々なものを見ていますね。どうして見えているのでしょうか? 目で見ている? そうですね。目のしくみがどうなっているかは、別のときに話すとして、物の色は、どうして赤いリンゴは「赤」なのでしょうか?ここに赤いリンゴの飾りがあります。電気を消してみましょう。どの物の色もなくなって見えませんね。つまり、電灯の光や太陽の光がないと、人は色を感じないということです。
(光を反射した色が見えているということ)
2、 皆さんの周りの光は、何色?
ここに四角い容器があります。ここに水を入れてください。(こぼさない程度)
白い紙をうしろに立てます。懐中電灯で容器と紙の反対側から照らして、影を作ってください。懐中電灯の照らす角度を変えてゆくと「虹」が白い紙にできませんか。探してください。
3、 説明:
光は、空気から水を通ることで曲がります。そのとき、光に含まれる色により曲がる角度が違い、色の縞模様ができます。これが虹のように見えるのです。光は、色々な色でできているのです。空にできる虹は、水の粒によって曲がった光を見ているのですね。
4、 皆さんに質問です。どうして、空は青いのでしょうか? 青い粉があるから?
ここにペットボトルがあります。まず、水を入れてください。懐中電灯で照らしてみましょう。水は透明でなんの色も付いていませんね。
5、 ここに牛乳をほんの少し入れてください。どうですか。横から懐中電灯で照らすと、ほんの少し青く見えませんか?つぎに、ペットボトルをねかせて、片方から照らすとどうでしょうか?オレンジ色に見えてきませんか?

6、 説明
昼間は、太陽の光は、真上から来て、空気のなかのチリなどにぶつかります。青い色はぶつかりやすいので、それが広がり、青く見えます。夕焼けは、水平線の向こうから光が来ます。空気の中のチリを通る長さが増えます。すると、青い色は人に届かなくなり、赤い色が残って人に届くのです。
7、 さて、光は、色々な色でできていることはわかってきたかな?そして、光がぶつかったりして、人に届くのは、そのなかの残った光の色になる。すると、リンゴが赤いのは、光のなかの赤だけが反射して目に届き、ほかの色は反射しないということになります。
8、 光の色をどう作る? ここにデジカメがあります。この液晶画面をルーペでのぞいてみましょう。白の部分をよく見ると、小さな粒は何色ですか? そう、赤、緑、青でできていたのです。(絵具で色をつくるのとは違いますね)
9、 それでは、こんどは、逆に色を作ってみましょう。
10、 少し工作をしてもらいます。 設計図⇒20mentai.pdf へのリンク
正20面体を作ります。
ここに正20面体の展開した図を用意しました。これを組み立てます。全体を切り抜き、太い線に切れ目を入れます。後の線は谷折りです。同じ番号の頭に「-」がついている面にのりをつけて、番号が同じ面と重ねます。貼り付けた面が多くなると難しいので、外側から包むようにして重ねます。難しければ、外からセロハンテープで辺の部分を貼ります。

11、 (さて、懐中電灯の分解をします。この頭にある透明のふたを外します。そして、反射板を隠すために、黒のケント紙で半円の円錐を作ります。これは、反射板の影響を抑えるため。)




12、 (懐中電灯の頭を青、赤、緑のセロハンで包みます。これだと、セロハンにしわができてあまりよくない。穴を開けた台紙に青、赤、緑のセロハンを穴をふさぐようにピンと貼り付けフィルターを作ります。)
13、 部屋を暗くして、正20面体を、懐中電灯でそれぞれの方向から照らしてみましょう。まずは、赤。そして青を加えます。次に緑。
1色につき、懐中電灯係=1、フィルター=1、他の人は観察。




14、 各面の色は、3色だけでなく、いくつもの色が見えませんか?元の20面体は白い紙でできていたのに? これは、3色あれば、いろいろな色が作り出せるということ。そして、光のすべてが当たっているところは、白? 当たっていないところは、黒?

15、 さて、黒いケント紙で筒を作ります。後ろには、白い紙の壁。筒に対して、先の懐中電灯を照らしてみましょう。後ろの影は、何色?




解説:
今日は、「色のいろいろ」を見てきました。

電気や太陽の光は、水の入ったペットボトルを通ると、曲がって、虹のような光になりましたね。「光の三原色(さんげんしょく)」の赤、青、緑でできていることを見ました。でも、リンゴやイチゴは、光を出していません。電気を消すと、どの物も色はなくなってしまいます。こちらは、「物が光を反射(はんしゃ)している」ためですが、イチゴなら、赤の光だけ反射して、その赤の光を私たちの目で感じているのです。
反射して見える絵具(えのぐ)は、シアン(青)、マゼンタ(赤(あか)紫(むらさき))、黄色の組み合わせで作ることができます。これは、「色の三原色」といいます。
みなさんは、絵具をまぜて、色々な色を作ることは知っていますね。人間の目は、あまりに細かい物は見えません。それをうまく利用して、デジタルでの印刷物(いんさつぶつ)は、色の三原色と黒の「点」でいろいろな色を表現(ひょうげん)しています。
今回は、少しむずかしいお話でしたが、「目はどのようにして物を見ているのか」を自分で調べてみてはいかが?




















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