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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.BHEADLINE

テーマ:『磁石のふしぎ』

 


目的:
 単純な磁石の動きではなく、目で見て理解。また、磁石を使ったものを体験。

注意:
 エナメル線の先端で刺されないようにする。)

道具:
① エナメル線: 0.4mm x110cm 1本
② 単一電池(安いマンガン電池でよい): 1つ 
③ 磁石: グループ毎で2個 
④ ゼムクリップ:  ひとり2個。  別にグループ毎で20個程度
⑤ ニッパーまたはラジオペンチ: グループ毎に1本。(エナメル線を切るためです)
⑥ セロテープ :グループ毎に1個。
⑦ 紙やすり :ひとり5cmx5cm (エナメル線のエナメルを削り取るためです )
⑧ マグネット(家のなかで、強いと思うもの) :1つ

進め方:
1、 皆さんは、磁石で色々と遊んだことと思います。磁石に付くものや、磁石同士でくっついたり反発しあったり。でも、磁石とは何だろうと考えたことがありますか? 磁石の力はどうなっているのでしょうか?
2、 ここに、磁石の力がどうなっているか砂鉄、細かい鉄の粉のようなものを磁石にまいた時の写真があります。見たことがある人もいると思います。では、皆が持ってきたマグネットでは、どうなるでしょうか?予想は? 絵で描いて! 平面的なのでしょうか?
3、 どうやって、見ましょうか?やり方を考えてみてください。 メモして。
砂鉄をまく? 砂鉄がないのですが。
4、 ここにカラー針金を細かく切ったものをペットボトルに入れています。私はこれで見えるのではないかと考えました。ペットボトルの外からマグネットをつけ、一振り。どうなるでしょうか?予想と同じになるでしょうか?

5、 さて、どうでしたか? 持ってきたマグネットを動かすと、面白い動きもしますが、目に見えない磁石の力がどう広がっているかがわかります。 観察して、絵で描いてください。
6、 では、先の棒磁石の写真は、どうでしょうか?平面ではなくて、立体的に磁石の力は広がっているのではないでしょうか? 確かめてください。
7、 もうひとつ、マグネット2つ同士は、くっつき合うのは、どのような力が働いているか、隣同志のマグネットはくっつきあいますか?これも見てみましょう。 ペットボトルの壁の右と左につけてみてみましょう。ペットボトルの首の細いところで見ると確認しやすい。





8、 さて、磁石の力の線、磁力線を見ることができましたね。

9、 ところで、磁石を壊したら、砕いて、細かくしたら、どうなるでしょうか?磁石の力は無くなる?予想は? メモして。
10、 ここにハンマーがあります。さて、皆はマグネットを持っていますよね。確かめてみましょう?!
でも、壊したら、怒られますよね。
11、 ここに安いマグネットがあります。でも、ゼムクリップはつきますから、ちゃんとした磁石です。ビニール袋に磁石をひとつ入れて、飛び散らないようにしてハンマーで割ります。(下に硬い台がないとできないので、予め、ある程度割ったものを用意するものよい)

12、 細かくなった磁石は、もう磁石ではないでしょうか?クリップがつくか確かめてください。
13、 では、このビニール袋をマグネットにつけて、振ってください。そして、クリップがつくか見てみましょう。
14、 磁石として生き返りました。どういうことでしょうか?
15、 実は、磁石は、小さな磁石の集まりのようなもので、小さい粒では、おたがいにあちこち向いているので、力は打ち消し合うので、磁石の力はない。でも、他に磁石に付けることでおたがいの向きが同じになり、力が出るのです。みんなが協力するようなものです。

16、 さて、磁石はいろんなところで使われています。扇風機のなかのモーターもそうです。
17、 そこで、磁石と電気を見てみましょう。
18、 単一乾電池の+と-の端子にゼムクリップをセロテープで貼ります。
エナメル線20cmの両端2cmを紙やすりでエナメル部分をはがします。
はがした部分をフック状に曲げ、ブランコのようにしゼムクリップにかけ、ぶら下げます。
エナメル線をマグネットに近づけるとどうなるでしょうか?





19、 近づけたり、遠ざけたりすると、ブランコが、同じ方向に少し、振れることが見られます。
20、 これは、磁力線と電気が流れる線との間で、力が発生しているのです。

21、 磁石と電気で何かを動かせるのです。そこで、モーターを作ってみましょう。
22、 モーターは、どこに使われているでしょうか? 書いてみましょう。
23、 新しいエナメル線110cmを用意します。
エナメル線の端から5cmのところから先の単一乾電池に10回まきつけます。余ったら、残りが5cmになるまで、まきつけます。




24、 エナメル線の輪を静かに乾電池から抜き取ります。
25、 輪をつまんで、右側の5cmの線を輪にしばるようにまきつけて束ねます。左も行います。




26、 輪を紙の上に乗せて、平らにします。







27、 輪を上から押さえて、紙やすりで右側の5cmを左から右にのみ、こすって上半面だけ、エナメルをはがします。
28、 左側の端は、エナメルを5cm、紙やすりで包むようにして、全部はがします。
29、 ゼムクリップを伸ばして、乾電池のプラスとマイナスにテープで貼ります。
30、 この輪をゼムクリップに通します。





31、 ぶら下げた輪をマグネットに近づけて、回転の反動をつけてみましょう。回りましたか?よくスピードを覚えておいてください。
   回らない場合は、エナメルがうまくはがれていない。右と左。
   クリップが、電池にうまくついていない。
   マグネットとの位置を探って見る。
32、 さて、問題です。回転を速くしたいのですが、どうすればよいか? メモして。
電池をもっと増やす。 巻き数を増やす。
33、 ここでは、巻き数を増やしてみましょう。
エナメル線の輪を丁寧にほどいて、古い単3電池を渡すので、これに先と同じように端の5cmのところから、電池に巻いてください。さっきより、巻き数は倍ぐらいになると思います。巻き終わりの残りの5cmは残す。そして、輪を右、左、束ねてください。
34、 さて、回転は速くなるか? 実験です。また、先の単一電池のクリップにぶら下げて回してみましょう。
35、 どうでしたか? 巻き数を増やすと力が増す。実験はしませんでしたが、ほかの方法としては、電池を増やす方法があります。それらに気づいてくれればよいと思います。
36、 今日は、磁石の話から、モーターの話まで進みました。磁力線の話、小さくしても磁石の話、電気と磁石の話、モーターの話でしたね。皆さんが、より中学になったら、原理は勉強すると思います


まとめ:
 小さな粉になった磁石には,まだ磁石の性質が残っています。でも、磁石の極の向きは、ばらばら。そうすると、おたがいの力が打ち消し合って、固まりのときと違い、クリップがくっつきません。でも、他の磁石を近づけて振ると、極の向きが同じ方向にそろうので、全体として、磁石の力がでます。


図のように、エナメル線に電気を流すと、流す方向に向かって右回りに磁力線ができます。また、磁石のN極からS極にも磁力線ができます。この両方を合わせると、磁力線がぶつかり合い、うすくなる方向があります。そちらにエナメル線は動きます。これが、今日のブランコの動きです。これをエナメル線の半分のエナメルをはがすことで、電気が流れたり切れたりスイッチさせて、ブランコのゆれる動きを勢(いきお)いをつけて、回転させモーターになりました。これらの力は、電流の大きさやエナメル線の巻き数で違ってきます。実験してみてくださいね。








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