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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.BHEADLINE

テーマ:『気圧のふしぎ』

 

目的:
  空気のある、なしでの現象を実験する。


注意:
特には、なし。水を使うので、机その他が水にぬれることに注意。

概要:
 輪切りにしたペットボトルにビニール袋を底の代わりにして、ビニール袋を内側にへこませると、引き出すことができない実験
 コップに水を入れてふたをすると、逆さにしても水がこぼれない実験
 二つの容器の口側どうしを合わせて、中の空気を抜くと、容器が離れなくなる実験




準備:
 発泡スチロール容器にストローを刺し、空気を抜く環境は、発泡スチロール容器とストローとの接合部はプラスチック接着剤などで密封して置く必要があるが、当日には確実性がないので、事前に作成し十分、確認しておく。


備品:
① ビニール袋:生鮮食品を入れるスーパーの小袋サイズ 1人1袋
② 炭酸用ペットボトルの容器(キャップ付):500ml 一人1本
③ 輪ゴム:1人2本
④ A4コピー用紙:二人で1枚
⑤ 油性マジック:
⑥ 透明のコップ:4個
⑦ クリアファイル:1グループ1枚
⑧ 洗面器と水と雑巾:
⑨ 容器(プラスチックか発泡スチロール):1人2つ
⑩ ストロー:1人1本
⑪ クリップ:1人1個
⑫ セロテープ:各グループ1
⑬ ハサミ:1人1本
⑭ カッター:大人1人1本
⑮ プラスチック接着剤:PPと発泡スチロールがうまく接着するもの
⑯ ポンプ(浮輪用):1
⑰ ゴムホース:1


進め方:
1. 皆さんは、身の回りにある空気を、普段は、意識していないと思います。今日は、空気があることを感じてもらいたいと思います。
2. まず、ペットボトルを輪切りにします。底の部分を切り離してください。残りの部分の切り口にセロテープを貼ります。




3. ビニール袋の底の部分に、コピー用紙でつまみを付けます。つまみを人の鼻の形にして、ビニール袋に目や口を書いても面白いです。
4. ペットボトルのキャップを外して、ビニール袋を切り口側にかぶせ、輪ゴムでペットボトルにはめます。




5. ビニール袋をペットボトルの中に凹ますようにして入れます。その後、キャップをします。(キャップの代わりに掌で口をふさいでもよいかも?)




6. さて、へこんだビニール袋をつまんで、ゆっくり、引き出してみてください。簡単に出てきますか?
7. なかなか引き出せません。何が起きているのでしょうか?
8. 引き出そうとすると、中の空間が広がろうとしますが、空気の量は変わらないので、圧力が下がります。また、我々の周りには、空気があり、大気というのですが、ここから圧力を受けています。ビニール袋にも外から圧力がかかっています。この押し合いで、中の空気が負けるのです。
9. では、キャップを外して、もう一度、ビニール袋を摘まんで出しましょう。簡単にできました。空気がペットボトルに入り、外と同じ圧力になったということです。
10. クリアファイルの袋状のところを切って開きます。
11. 透明のコップの口より大き目な正方形を1枚、切り出します。残りの部分は後で使います。





12. 次に、透明のコップに水を入れます。そして、クリアファイルで蓋をし、逆さにします。水はどうなるでしょうか?こぼれる?

水の量 いっぱい 半分 3分の1
こぼれるか?

13.
上下に振ってみましょう。(水が出てしまうかもしれないので、やりすぎに注意)




14. さて、では、シートを端のところからめくるようにして水を出します。中の水を半分に少なくして実験するとどうなるでしょうか?(コップの底に小さな穴を開けておき、指で押さえて実験し、水が落ちない状態で指を離すとこぼれる現象もよい)




15. もっと少なくすると?




16. ここに同じようなコップがあります。同じ実験をしてみますが、水がこぼれてしまいます。これは、コップの底に小さな穴が開いています。私が指でふさいで水を入れて逆さにして水がこぼれないようにしましたが、途中で指を外しました。すると、コップの中は外の気圧と同じになり、水がこぼれたのです。



17. 説明です。
クリアファイルには、底から大気圧=空気の圧力がかかっています。この力に対し水の重さがクリアファイルの内側から押し下げています。しかし、この力より大気圧の力の方が大きいので、水は落ちないのです。
では、どのくらいの水なら大気圧に勝つのでしょうか?1平方センチメートル当たり約1Kgです。つまり10mの水の柱の重さでやっと水がこぼれてしまうということです。







18. 次にあらかじめ発泡スチロールの容器を二つ用意して、クリアファイルを使い次のようなものを作りました。これで実験です。







19. 二つの容器を合わせてみましょう。二つの容器は、簡単に外れます。
20. では、ストローで中の空気を口で吸いだした状態でストローをクリップで止めます。
*コツとして、容器を合わせて、吸っているときに容器がわずかにへこむ、吸うのに抵抗がある、などを感じ取って場所を探し、一気に吸ってクリップで止める。






21. さて、二つの容器を引きはがすことができるでしょうか?できませんね。どうしてでしょうか?考えてみてください。
22. 説明
器の中の空気をストローで吸い出すことで、中の空気は少なくなり、圧力が減ります。よって、器の中から押す力は小さい。この状態でストローの口を閉じると、容器の外の空気はそのままなので外から容器を押す力は、内側より大きい。よって、二つの容器を引きはがそうとしてもできないのです。 






23. では、このストローの口にゴムホースをつなぎます。ホースの口側を振り回してみましょう。そしてホースの途中を指でつまんでふさぎましょう。容器同氏は吸い付きますか?(容器とストローの接着部分が壊れないように、ストローに近いゴムホース部分を押さえるとよい)





24. どうしてでしょうか?
25. 説明
ホースを振り回すことで、ホースの中の空気が外に出されてゆきます。すると、その分、容器の中の空気も吐き出されます。ここでホースをつまむことで容器の中の空気が少ない状態のままです。これで外の空気の押す力の方が強くなり外れなくなります。
26. 浮輪用ポンプは、二つの口があり、一つは吹き出し、もう片方は吸い込みです。この吸込み口を使って、皆さんの口の代わりに使ってみましょう。







27. 今日は、身の回りに存在する空気についてみてきました。普段は気が付きませんが、ストローでジュースを吸えるのも、大気圧のおかげです。また、地下から水を吸い上げるポンプも関係します。色々と調べてみてください。
















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