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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.BHEADLINE

テーマ:『ミニ空気砲』

 


目的:
  空気砲は、テレビなどでよく子どもも知っている。ただ、作って遊ぶのであれば、実験クラブではない。物の考え方として、穴の大きさは、どの程度がよいのか?穴の形で変わるのか?穴が二つあったらどうなるか?など考察課題を挙げて、どのように実験するかを考えてゆく。

注意:
・カッター作業(大人が立ち会う)
・ドライアイスの取り扱いは、大人。扱う量は少量であるが、喚起に気を付ける。

概要:
1、牛乳パックと厚紙でミニ空気砲を作る。
2、穴の形状を変えるアタッチメントを作成し、最初に、穴の大きさは、どの程度がよいか、予想する。
3、穴の形と輪の形状を観察し、穴の大きさを調べる。
4、穴の形を星型や二つ穴などでの現象を調べる。
5、実験とは、仮説、検証の段取りを進めることを知る。


道具:
①牛乳パック 1L:一人1つ。
②工作用紙か厚紙31x23cm:一人1枚
③紙コップ(牛乳パックの断面に丁度入る直径の大きさ 口直径7cm高さ8cm:一人1個
④セロハンテープ: 各グループ1つ
⑤ものさし:一人1つ
⑥はさみ:一人1つ
⑦カッター:各グループ1~3本(子どもが使うときは大人が立ち会う)
⑧カッティングマット:各グループ1~3枚
⑨ドライアイス 1kg400円 (20x12x2cm):1 (白い煙は、空気中の水分が冷えて見える。二酸化炭素は、目に見えずに空気より重い)
⑩軍手:一対
⑪ハンマー:1
⑫新聞紙:1
⑬お湯(ポット):1.5リットル
⑭丸穴の型紙:3セット

進め方:
1、ご存知の空気砲の実験をしてゆきます。ただ、作って遊ぶのではなく、予想を立て、実験して、確認するということをしてゆくのがこの実験クラブです。
2、さて、質問です。よく知っている空気砲ですが、穴の大きさは、どのくらいがよいのでしょうか?それらは、どのような実験をすればよいでしょうか?各グループで考えてください。
・箱の大きさはどうしますか?
  同じにする。
・たたく力の強さはどうしますか?
  同じにする。
・穴の大きさは、どうしますか?
  いくつかの穴をあける。5、10、15、20cm

『一つの箱に、穴を取り変えられるようにして実験する。そのとき、たたく力は、同じようにする。』

3、では、ミニ空気砲の作業です。でも、作ることが目的ではないですよ。サンプルを見てください。

4、完成図を見ます。



5、牛乳パックを底から紙コップの高さに合わせ、て、輪切りにします。(切りにくいので、牛乳パックの口側から四隅を底の方に切り込んでおくとよい)



6、工作用紙31×23cmに図のように線を引きます。
よく注意して、太い線を切ります。5.5cmの四角い窓部分は、カッターで切り抜きます。(大人に声をかけ、サポート)



7、図のようにのりしろを合わせて、セロテープで貼りつけて筒を作ります。




8、アタッチメントを作ります。
厚紙または工作用紙の四角の紙3枚に穴を開けます。(カッター使用。注意)
穴は、直径2cm、3.5cm、5cm、(型紙)。





9、牛乳パックの中に紙コップを入れます。アタッチメントを選んで、工作用紙で作った筒の上面に通気が漏れないようにテープで貼ります。




10、ここまでできたら、呼んでください。お湯を入れた容器に少し砕いたドライアイスを入れて煙を発生させ、その容器を箱の中に入れてあげます。しばらく待ちます。(大人が軍手など手袋をしてドライアイスを扱う。部屋の換気はする。家でやるときは、大人と一緒におこなうこと)
11、工作用紙でできた筒を牛乳パックの上から外側に挿入します。それを上下に動かして煙の輪ができるか観察です。煙がよく見えないかもしれません。背景が暗幕など黒いと見えやすいと思います。
12、ここに表を用意しました。各グループでこれを3種類の穴のアタッチメントで繰り返して観察してまとめます。
筒を動かす長さは、一定にしておくこと。(これをどうやるか?)

穴の直径   cm   cm   cm   cm
輪ができたか?


13、最適な穴が分かりましたか? 箱の大きさにもよりますが、今回の箱での一番よい穴の大きさが求められたと思います。(辺の長さの半分の直径がよいとされている)
14、さて、次の疑問です。穴が二つでは、どうなるのだろうか?アタッチメントとして、2つ穴を作り、どのような輪ができるか? 穴の間隔は?予想は?




15、時間があれば、星型、三角の穴も実験してみてください。どうなるでしょうか?




16、さて、今日は、皆さんの人気の「空気砲」でした。ふだん、単純に作って遊んだことがあったかと思いますが、「穴の大きさ」はどの程度がよいか、実験してみました。より観察すると、煙の輪がどのようにできるか、穴の形でどう変わるかなど、やりたいことは多いのですが、「実験と仮設、予想」を考える実験の基本の進め方をわかってもらえば幸いです。



<ドライアイスでの煙の発生させ方>
①単に、ドライアイスを置いても、空気中の水蒸気が冷えて煙になるがその量は少ない。より発生させるには、コップなどの容器にお湯を入れて、そこにドライアイスのかけらを入れると熱量の関係から、より激しい変化により煙が出るようになる。しかし、お湯が冷えてくることにより、煙は少なくなってくる。お湯を継ぎ足すのではなく、冷えたお湯を捨てて、新しいお湯を注ぐ。
②ドライアイスを砕く大きさは、反応との関係がありそう。お湯との接触面積が大きければ煙も出やすくなるようだが、細かすぎる(顆粒状)と爆発的に反応するので注意。
③空気砲のなかでドライアイスを入れた容器がひっくり返ることに注意。
④ドライアイスは、24度の室内で、新聞紙で包み、発泡スチロール容器に入れ、クーラーボックスに入れておくと、24時間でほぼなくなってしまう。
⑤段ボール箱に煙が充填するまで、意外と時間がかかる。また、発生時間は短い。
⑥本件のレベルでは、大量に使うレベルではないので大げさに考えることもないが、換気としては、二酸化炭素は空気より重いので、下に淀むことを考えた換気。








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