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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.BHEADLINE

テーマ:『物の飛び方』

 


目的:
  ボールや玉入れ、パチンコは、どのような軌跡で飛んでゆくのだろうか?普段、なにげなく物を投げたりしているが、そこには、どのような力が働いているかを観察してゆく。
 (キーワード:引力、重力、放物線、理論上の話)

注意:
・特にはないが、物を投げたりする。。

概要:
1、持参した物を自由落下させ、その落ちてゆくスピードを連写カメラでとらえる実験をし、議論する。
2、代表的な物を水平に投げた場合の軌道を同様にカメラでとらえる実験をし、議論する。
3、どのようにすれば、発射装置からのボールが、一番遠くに飛ぶのか実験する。
4、最後に、玉入れゲームをする。


道具:
①投げても危なくない物:各自持参。(ボール、ぬいぐるみ、、、、などできるだけ、色のハッキリしたもの。大きさは、野球ボールより大きい)
②高速連写カメラ:Ipad+アプリ(皆で結果を見るのに画面が大きい方がよいので利用。デジカメ+プロジェクターでもよい))
③白の模造紙4~5枚
④セロテープ:各グループ1つ
⑤1mものさし:各グループ1つ
⑥マジック 太い黒:各グループ1つ
⑦発射装置とボール:各グループ1つ(100円ショップ)
⑧かご(ごみ箱、段ボール箱でもよい):1つ
⑨遠投着地点マーク:なんでもよい
⑩ストロー:各グループ2本
⑪角度表:各グループ1枚
⑫測定表:各グループ1枚
⑬巻尺


準備:
 特には、ない。


進め方:
1、ボールやパチンコで物が飛ぶことに関心があるとのことで、今日は、物が飛んでゆくとはどのようなことかを考えてゆきましょう。
2、さて、質問です。皆さんは、今日、いろいろな品をもってきてくれました。これらを投げるとどうなるか、体験的に知っていますね?話してください。
では、同じ重さのピンポン玉と鉄の玉を持ち上げて、同じ高さから落とすと、どちらが先に地面に着くでしょうか?(空気の無いところ)
3、次の質問です。5階のビルからボールを落とすと地面に着くまで、「速度」は変わるでしょうか?だんだん速くなる?同じ速度で落ちゆく?
4、それでは、実験を始めましょう。ここに、高速にシャッターを切ることができる装置(Ipad+アプリ 1秒間に約25枚連写できる)があります。各グループ順に、持ってきた品を高さ約2mから落ちてゆく様子を撮影してみましょう。(物は、できるだけ、色のハッキリした、野球ボールぐらいの大きさは欲しい)

5、準備に模造紙を50cmごとにマジックで太い線を書いてください。これを背景にします。(模造紙では、縦半分にして2枚にし、縦に長く貼る)



6、物の落とし方ですが、手でつまんで、カメラのシャッターの合図と合わせて、離します。(時間の制約があるなら、左右の手で二つ同時に撮影か数人で撮影)
7、連写した写真の見方ですが、物が落ち始めた最初の写真から次の写真までの物が落ちた距離を背景の線を参考読み取ります。次に、その次の写真を見て、先の写真からの物の落ちた距離を読み取ります。このいくつかの間隔がどうなっているでしょうか?ノートに絵を書いてください。(シャッターは、等間隔に切られているという条件とします)






8、これを、各自の物を変えて観察して、グループで結果をメモしてください。
9、どうでしたか?動き始めあたりより、床に近づいたところのほうが、移動した距離は長くなっています。これはどういうことでしょう?そうです、だんだん速くなっているということですね。また、違う物を落としても同じ様でしたね。これは、地球に引っ張られる力:引力が働いていて、加速しているのです。
10、実験できないので、では、算数の問題です。お話ですが、スカイツリーの高さからボールを落としたら、どのくらいの時間で地面に到着し、その時のスピードはどの程度でしょう?

おおよその時間の出し方
時間=√(高さ/5) 
①高さ÷5を計算します。
②①の答えを、正方形の面積と同じとすると、その辺の長さが時間になります。
  辺の長さ×辺の長さ=面積から、丁度よい長さを探しましょう。

例①高さ500÷5=100
 ②面積100の正方形の辺の長さは、10。10秒です。

詳細は、
y=1/2gt2 から
スカイツリー634mからだと、
t=√(2y/g)=√(2*634/9.8)=約11秒

速度 Ⅴ=gtから
V=9.8*11=約108m/s  時速388kmとなる。(新幹線より速い!!!)
次にキャッチボールのように、物を地面に水平に投げたらどうなるでしょうか?予想で飛んでゆく線を書いてみてください。

12、では、先と同じように高速連写で、その様子を撮影してみましょう。カメラの幅方向の映る範囲があるので、広めの場所に移動して、投げる力を考えてください。(進行時間から各グループ1つの品)
13、どうでしたか?体験的に物は遠くに進むとともに落ちてゆくことは知ってますね。これを物体に加わる力で話すと、物は投げた横の力と先の下への引力が働いていると言えます。これが合わさったので、飛びながら落ちてゆくのです。
14、さて、これらのことが分かってきたところで、遠投実験をします。ここにおもちゃのボール発射装置があります。そして、的として離れたところにかごを置きます。

15、さて、最初は、一番遠くへ飛ばすには、背景の模造紙の線を水平基準にして、場所を固定して、角度をどうすればよいか?予想してメモしてください。そして実験で模造紙にその角度の線を書いてください。各角度の測定は、5回づつ。
着地した場所には、マークを付けましょう。





角度 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目

16、どうでしたか?各グループの結果を話してください。
17、最後にゲームをしましょう。かごを1つ置きます。各グループはかごから離れて囲みます。さて、グループのメンバー全員が挑戦して、全員がかごにボールを入れたら優勝です。何を注意し、工夫するか考えてください。

18、さて、どうでしたか?投げる力は、ほぼ一定です。ボールも1つ。さて、優勝したグループはなにを注意や工夫しましたか?
19、今日は、物が飛んでゆくということは、引力という力が働いていて、投げる力と合わさって飛んでゆくことが分かりました。運動会で、玉入れがあると思いますが、どの角度と力で投げればよいか、思い出してください。また、体力測定でボール投げがあるかもしれませんが、遠くに飛ばしたい時は、理想では斜め45度の空に向かって投げるのが良いということですね。









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