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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.B

テーマ:『立体のふしぎ』

 

目的:
人間の目で見えていることが、実は、都合良く、頭の中で組み立てている。

概要:
・立体写真をかんたんなメガネで体感。
・目の錯覚(思い込み)を紙人形を作成して理解する。

注意:
・紙人形を作るのに、こどもには予想以上に時間がかかる。
・カッターを使う。

道具:
<メガネ作成>
@ 厚めの画用紙か図工用紙か牛乳パック: A4サイズ 1枚
A 赤色セロファン:5cm正方形 1枚 
B 青色セロファン:5cm正方形 1枚
(100円ショップ 32cmx40cm各色入りで100円)
C のり
D ハサミ
E 定規
F カッター
G 設計図 人数分(できない人には、型紙)
H 3D写真 人数分 

<立体工作> 
@ 少し厚めのコピー用紙:A4サイズ 1枚
A 型紙コピー 1枚
B 色鉛筆 各自 持参
C のり
D はさみ


事前準備:
立体写真は、適当な身の回りの品を、フリーソフトで立体化した写真にする。


進め方:
1、 さて、自分の右手を目の前に出してください。人差し指を立てます。まず、右目だけでみてください。次に左目だけで見てください。どうですか?指は動かしていないのに、右と左でずれますね。
2、 次に目をあけて、右手と左手の人差し指を目の前で近づけてください。真中に指のウインナーが見えてきませんか?
3、 今日は、普段、身の回りを見ている風景は、立体? 「立体」とは何でしょうか?目を閉じて、手で触ると、縦、横、高さがあるな。これは立体。紙のように高さ、厚さがない、または、紙の上に書いた絵は、立体ではないと言っています。
4、 では、手で触れないものは、どうして立体だと思っているのでしょうか? そうです。目で見て判断しているのですね。では、片目を閉じて、目のまえにある筆箱やえんぴつを取って見てください。両目で見ていた時より、取りにくくはありませんか?
5、 最初に指を片方づつの目で見てみましたね。どうでした? 何がわかりましたか?
6、 そうです。右目と左目では、見ている物の姿は違うのです。ここに絵があるように、目が左右横に離れていることで、右目は、右横の絵を、左目は、左横の絵を見て、頭の中で組み立てているのです。だから、「これは、奥行きのある家だな」とわかるのですね。
7、 動物の顔はどうでしょうか? 目のついている場所は違いますね。どうちがいますか? 顔の前についている、顔の横についている。顔の前に両目がついていると、敵をしっかり見て、距離もわかって逃げることもできますね。
8、 さて、ここまでの観察から人に立体と思わせるのには、どうすればよいのでしょうか?
そうです。右目と左目に、ちょっと違った絵を見せれば、勘違いして「立体」と思うということです。
9、 皆さんが知っている3Dテレビも3DDSも方法はいろいろありますが、その原理は、右目と左目それぞれに、違う絵を見させるようにしているのです。
10、 それでは、「アナグリフ」という立体画像の作成と見かたをやってみましょう。
11、 メガネの作り方(cm)   glasses.pdf へのリンク

*設計図を渡しますから、定規で、用紙にメガネの線を書いてください。寸法をよく考えてくださいね。これができないと、3Dは見られませんよ。

12、 さて、ここに、人数分、立体に見える写真を持ってきました。さきほどのメガネで見てください。どうですか?うまく見えますか?




13、 この仕掛けは、さきほど話したように、右目には、青の色が隠されて、赤の写真が見え、左目には、青の写真が見えています。メガネをはずして、写真を見ると、青と赤の写真がずれて写っていますよね。
14、 このように、ニンテンドー3D DSは、赤と青のメガネはいりませんが、液晶の画面側で右目と左目に届く絵を変えて、写しているのです。
15、 さて、一度、休憩を入れて、君たちの目をふしぎな世界に案内します。
16、 ここに紙でできた人形があります。一人、出てきてください。じっと見ていてください。そして、見つめながら、少し、横に移動してください。君をじっと、見ていませんか? 
17、 さて、この人形を作ってみましょう。
18、 型紙を配ります。


19、 まず、体に色を付けて名前を書いてください。
20、 切り方を間違えると、困ります。失敗したら、セロテープで修理。おり方⇒dog.pdf へのリンク
21、自分の人形とにらめっこです。



解説:
今日は、立体ということでしたが、実は、人間の目から入った風景は、頭の中で、きっとこうに違いないと考えて、組み立てているということです。それを利用して、頭の中をだまして立体に見えているようにしているのです。言い方を
換えると、目は、意外と不確かだということです。

ほんとうに、みんなは、物を見ているのか、ふしぎに思って色々なことを見てみるとよいと思います。




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