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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.B

テーマ:『スライムのふしぎ』

 

目的:
 スライムを作って、どうしてこのようなものができるのかを考える。

概要:
スライムの元となる材料の理解
スライムの作成
スライムの展開
スライムの分解

注意:
「ほう砂」は、目、口に入れてはいけません。スライムも同じ。
最初に手を洗う。最後にも手を洗う。


道具:
 @ホウ砂(粉末):5g 
 Aスプーン:使い捨て ホウ砂用 1(大人が扱う)
 B子ども用スプーン:ホウ砂水用
 Cせんたくのり 50ml
 D四酸化鉄(Fe3O4) 50g
 E透明なコップ200ml:3個
 F割りばし:2膳
 G水彩絵の具:
 Hビニールシート:A4サイズ 写し絵用
 I水性フェルトペン:写し絵用
 J油性マジック(黒):コップの水量の線
 K塩:分解用
 Lビニール袋 2枚:持ち帰り用
 M磁石:1 各Gr.
 N使い捨てビニール手袋:1 20枚100円(大人用):こどもに、ビニール袋で手首を輪ゴムで代用?
 O持ち帰りの注意ぺら:
 P新聞紙:机のうえに敷く
 Q段ボール板:スライムを広げる場所

事前準備:
 「せんたくのり」
   100円ショップ。必ずPVA(ポリビニルアルコール)という表示のある合成洗濯糊
 「鉄粉」
    四酸化鉄(Fe3O4):500g 2500円
    砂鉄:50g 約600円 東急ハンズ

進め方:
1、 さて、みなさん、スライムを作って、どうしてこのようなものができるのかを科学してみましょう。
2、 始める前に、注意をします。今日は、ホウ砂という薬を使います。これは、飲んでしまうと危険です。ですから、大人が皆さんに分けますから、手を出したりしてはいけません。また、かき回す時は、口に入らないようにする。スライムができたときは、口に入れてはいけません。目に入れてもいけません。今日作ったスライムは、家に持ち帰ることはできますが、家に小さな子がいて、まちがって食べてしまうと困るので、注意の紙を渡します。大人の人と読んでください
3、 さて、だめ!だめ!でちょっと、がっかりかもしれませんが、この時間は、大いに楽しみましょう。
4、 まず、スライムは、なにから出来ているでしょうか?
5、 ここにある、洗濯のりと水が主な材料です。
6、 では、どうして、やわらかいものができるのでしょうか?
7、 早速、作ってみましょう。
8、<色つきスライム>へ。
9、<移し絵>へ。
10、<磁石につくスライム>へ。
11、 次に、せっかく、作りましたが、これに塩をかけてみましょう。<分解とあとしまつ>へ。  
12、 今日は、スライムのふしぎを科学してみました。どこかで作るときは、注意してくださいね。

解説:
スライムを作ってみましたが、どうして、このようなものができるのでしょうか?
スライム作りに使った「せんたくのり」には、PVA(ピーブイエー ポリビニルアルコール)が入っています。これは、図のように炭素(たんそ)(C)の原子(げんし)の粒(つぶ)に水素(すいそ)(H)と酸素(さんそ)(O)の原子がむすびついたものです





これがひものようになったものを高分子(こうぶんし)化合物(かごうぶつ)と言います。このひもは、水の中を自由(じゆう)に泳(およ)げます。しかし、「ほうしゃ」という薬(くすり)を入れると、ひも同士(どうし)をむすびつけて、水をとじこめます。このようなことで、水でもなく、かたくもないスライムができているのです。ですから、手でこねていると、中にとじこめられていた水が出てきて、かたくなります。

では、スライムに塩(しお)をかけるとどうなるか。スライムの中の水が出てきてしまい、最後(さいご)は、ぼろぼろになります。
ちょっとあそびでしたが、スライムに鉄の粉を入れると、磁石(じしゃく)に鉄の粉が引き寄(よ)せられるとともに、スライムが引き寄せられますね。
スーパーボールやプラスチックも高分子化合物でできています。目に見えない世界では、いろいろなふしぎなことが作り出されているのです。

<色つきスライム>
1、 コップに1、2、3の番号を書く。(3は、ほう砂を入れるので、取り扱い注意)
(予め、サンプルのコップに線を書き、同じところに線を書いておくとよい。)

2、 2膳の割りばしの1膳に持つ側にマークをつけておく。



3、 コップ1に、水50mlを入れる。


4、 無印割りばしの先に水彩絵の具の好きな色を少し付けて、コップ1に入れて、かき回し、色水を作る。



5、 コップ2に洗濯のりを50ml入れる。


6、 コップ3に、水50mlを入れる。


7、 コップ3に、ほう砂をスプーン2杯(5g)入れ、赤色の割りばしでかき回し、溶かす。コップの底に溶けきらないほう砂ができなければ、もうスプーン1杯、ほう砂を入れかき回す。底にほう砂の溶け残りができれば、よい。(ほう砂飽和水溶液のできあがり) 100mlに4gほどしか溶けない。あとで、鉄粉入りスライムを作るので、捨てないでおく。


8、 コップ2に、コップ1の色水を入れ、無印割りばしでかき回し、混ぜる。



9、 コップ3のほう砂水からスプーンを使い、うわずみをコップ2に少し注ぎ、割りばしでよくかき混ぜる。ネバネバになる様子を見ながら、ほう砂水を注ぎ、よくかき混ぜる。これを繰り返し、好きなネバネバ具合になったら出来上がり。
(洗濯のり+水の量の10分の1のほう砂水が目安。 よって、100mlでスプーン3〜4杯で様子を見て、7杯でかなり固まってしまう)
目安:コップのなかの内側のスライムが全部、まとまったあたり。
その前だと、コップから出して手でこねていると、どろどろになってしまう。



10、 コップ2から取り出し、手でもむ。もし、柔らかすぎたら、ほう砂水を少しかける。また、硬すぎるようであれば、手に水をつけてもむ。
11、 ビニール袋に入れる。

<移し絵>
柔らかすぎると、シートに貼りついて、分離できない。
1、 ビニールシートに、水性フェルトペンで絵を描く。(スライムの色と違う色)
2、 絵の上に、スライムを広げて、押しつけます。
3、 スライム側に絵が移ります。
4、 スライムを伸ばすと、絵も伸びますよ。


<磁石につくスライム>
少し、多めの鉄粉でないと、期待したような磁石に角が引き寄せられない。柔らかめのほうがよい。(ホウ砂水溶液をあまり入れない)
1、 コップ1に、50mlの水を入れる。
2、 コップ2に、洗濯のり50mlを入れる。
3、 コップ2に、コップ1の水を入れて、無印割りばしでかき回す。
4、 コップ2に、鉄粉50gを入れて、無印割りばしでかき回す。
5、 あとは、色つきスライムの9から同じ。
6、 色つきスライムとは別のビニール袋に入れる。
7、 スライムは、段ボール紙の上に広げて、磁石で観察。

<分解とあとしまつ>
1、 色つきスライムの1/3をコップ2にいれる。
2、 塩をかける。(塩の量は、二つまみほどかけて、様子をみて、追加。)
3、 スライムは、縮んでゆく。
4、 さらに塩をかけて、無印割りばしでかき回すと、ぼろぼろになる。
5、 「もえないごみ」として捨てる。



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