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実験クラブは、いろいろと、身の回りのことにTRYすることをしてゆきます。

実験D.BHEADLINE

テーマ:『植物の種から学ぶ』

 

目的:
  人間は、植物や虫などから生活の役立つものを色々と真似をして使っている。
  植物には自分の種を風に乗せて遠くに飛ばすものがある。ここからグライダーなどバランスの考えを学習してゆく。


注意:
・発泡スチロールカッターでのやけどに注意。

概要:
1.カエデの種を飛ばして、どのような構造になっているか観察。
2.カエデの種の構造を理解するため、模倣したものを作成。バランスをどのようにすればよいか工夫する。
3.アルソミトラの種(写真)について、どのような構造になっているか観察。
4.アルソミトラの種を模倣したものを作成。バランスをどのようにすればよいか工夫し、その滑空具合を実験で確かめまとめる。




備品:
①発泡スチロールトレー:底の平らな部分が10cmx20cm程度 1人1枚
②折り紙(何色でもよい):1人1枚
③ゼムクリップ(おもり用):1人5個(1個約0.3g?)
④ホチキス:グループで1つ
⑤A4コピー用紙(型紙用):1人1枚
⑥両面テープ:1人5cm
⑦はさみ:1人1本
⑧発泡スチロールカッター:電池、ワニ口付リード線
⑨工作用紙(おもり用):
⑩ペットボトルキャップ(おもり用):粘土を詰める。
⑪粘土:5g、10gの玉を用意しておく。
⑫はかり:1(紙を敷く)
⑬両面テープ:1グループ10cm
⑭カエデの種:1人1粒 20袋 
⑮アルソミトラの種の写真:
⑯ものさしか、型紙:2人で1枚



準備:
 特には、ない。


進め方:
1.皆さんは、ここにあるものを見たことはありますか?(カエデの種を見せる)

2.これは、カエデの種です。近くの公園に落ちていました。それもカエデの木から離れたところでした。どうしてでしょうか?
3.これを高いところから、離してみましょう。くるくると回って降りてきました。まるでヘリコプターのようですね。

4.皆さんに、ひとつずつ渡します。羽のようなところは弱いので折れてしまうので気を付けてください。飛ばしてみましょう。種の絵を描いてどのようになっているか、どのようにして飛んでいるか考えてください。
5.種の位置は?、羽根の形は?意見を出しましょう。
6.では、ここに折り紙があります。これで種のようなものを真似して作ってみましょう。
次のように折り紙から短冊を切り出します。折り曲げて、種の代わりにホチキスの針を打ちます。







7.さて、つまんで、上から離してみましょう。どうですか?
8.うまくいきませんか?どうしででしょうか?
9.少し、羽根の部分を反らしてみましょう。どうでしょうか?





10.さて、羽根が空気をとらえる形と種の位置が端にあることなどが、うまく回転して飛んでゆく構造のようです。




11.次の植物の種は、本物はないのですが、写真です。アルソミトラと言います。熱帯雨林に育ち、ツタのように高い木に絡んでいます。昔、これを見て、グライダーを考えた人がいたそうです。どのような形か、種がどこにあるか、見てください。
12.では、これを模して、発泡スチロールトレーを材料に作ってみましょう。
13.発泡スチロールトレーの平らな底の部分を切り出します。




14.この発泡スチロールの大きさに合わせて、A4コピー用紙を切り型紙とします。




15.左右対称の種にしたいので、型紙を半分に折り、どちらか半分に種の半分を描きます。




16.型紙を折ったまま、種の線を切り、広げます。





17.さて、これで種の型紙ができましたので、発泡スチロールの板に乗せて、縁どるようにサインペンで発泡スチロール側に型を写します。





18.発泡スチロールカッターで、線に沿って切り抜きます。*やけど注意!これで、発泡スチロールの種ができました。
19.まず、初めに、これだけでグライダーのようになるか、投げてみましょう。どうでしょうか?
20.重心、重さの中心を正確ではないのですが、指を1本、発泡スチロールの板の裏から支えるようにしてバランスがどこで取れるか探して、その重心にマークを描きましょう。
21.どうしたらよいでしょうか? 種を付けましょう。種の代わりに、ゼムクリップを渡します(1本約0.3g)。両面テープを5cm渡します。どこにゼムクリップを付けるか考えてください。




22.羽根の重心につける? 羽根の先につける? その間につける? 何本? それぞれを試して、飛んでゆく軌跡を描いてください。



23.どうでしたか? ゼムクリップを一つではなく、二つなど増やしたらどうなるでしょうか? 実験してみてください。
24.これから分かる事は、このようなグライダーは、非常に重さのバランスが難しいということ。しかし、植物は、ちゃんと種の位置を決めているということ。
25.さて、ここに45cmx30cmx5mmの発泡スチロール板から、大きな種の形を切り出したものを用意しました。各グループに1枚あります。今までの検討から、この大きな種の模型をうまく飛ばすようにおもりを考えて、決めてください。
ちなみに、100円玉は約5g、10円玉は4g、1円玉は1g。粘土を丸めると、10g程度になる。前実験では、この発泡スチロールのための大きさだと、15~20gのおもりが必要。
ペットボトルのキャップを両面テープでボードに貼り付け、キャップの中に粘土の玉を入れて、試すのがよさそう。







26.いかがでしたか?
27.今日は、植物の種の形を観察して、模倣してみました。昔の人は、植物の種の飛び方からヒントを得た飛行機もあるようですが、現代は、「生体生物模倣技術」といって、
例として、ヤモリの足の裏をヒントにした粘着テープ、蝶の羽根をヒントにした扇風機の羽根、掃除機のゴミを小さくするヒントはネコの舌、など色々あります。調べてみてください。















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