首長
会社では社長、自治会では会長、学校には校長(私立の場合は理事長かも)、同じように自治体には首長がいます。知事、市長、町長など自治体の規模によって呼び方は異なりますが、選挙で選ばれた自治体の代表者のことです。
首長、よくマスコミに出てくる有名な人では、東京都の石原知事、長野県の田中知事、横浜市の中田市長がいます。この方々は個性も強く、自治体の長として少し目立つ存在です。
合併によって少なくなったとはいえ全国には約二千の自治体があり、それと同じ人数の首長がいます。議会との関係、行政組織との関係、住民との関係など様々な制約はありますが、自治体の動き、自治体の将来は、首長の手のひらの上にあります。光るも、錆付くも首長の信念と行動によって大きく変わってくるのです。
もちろん選挙で選ばれた首長ですから、支持者もいれば反対者もいます。他の自治体から見ると“よさげ”に見える首長も、その自治体では評判が悪いなんてこともあります。
単純に比較はできませんが、方向を明らかにして信念を持って自治体運営している一つの例として、我孫子市の市長があげられます。他の自治体職員から見ると、自治体を光らせようとしている市長のように見えます。
市長として結構有名な方ですから、あちこちでの講演も行っており、インターネットでもかなり知ることができます。そうやって得た情報ではありますが、自治体を光らせようとしていると私が感じた我孫子市長の話をいくつかピックアップすると
・小さな政府と大きな公共の実現に向かって行動
・徹底して民・地域へ分権
・今までの延長では行政は立ち行かない
・自立した対等なパートナーとして責任を分担し、協働で取り組む
・対立のないテーマで本格的な市民参加と協働の練習を
・市民は異なる意見の人々と話し合いを通して合意する力を
・行政は市民の話し合いをコーディネートする力を
・パートタイマー市民から全日制市民へ
・団塊の世代をサービスの消費者にしない活動の環境を
・外からの風を行政に持ち込む
・行政の使命は説明責任
・トップダウンで走る中で、ついてくる職員が育ち変わる
・変えないに命をかける職員から自ら新しいことを実践しようとする職員へ
項目だけなのでうまく伝わらないかもしれませんが、こんな首長がいたなら、その自治体の職員の意識は市民型へと「より」変わってくるのではないでしょうか。
すごいのは話だけではなく、自ら引っ張り、実践しているところです。実践としては、
・すべての市の事業(1200事業とのこと)の公開と、市民からの代行案募集
・補助金の見直しによる全公募型補助金と市民審査
・環境保全のための市民債創設
・介護保険の認知症認定基準を独自に採用
・予算要求時からの情報公開
などなど、首長のトップダウンがなければ実施できない取り組み、協働を見据えた取り組みを次々に行っているのです。
へぇ〜!驚き!