サクラサキ、サクラチル
先日、首都圏で春一番が吹き荒れました。花粉もたくさん飛んでいた気がします。そりゃそうですよね、大雪だったこの冬も、もう既に3月。春がそこまで来ているのですから。例年ですと、3月下旬には、桜が咲き始める時期です。
「サクラ咲く」といえば、思い出すのは大学の合格発表。田舎者だった私は、受験のためにだけ高い交通費を出して東京にやって来ましたので、合格発表を見るためにまた東京へ出てくるのは不可能。そこで、学生アルバイトらしき勧誘の口車に乗って、合格電報を頼みました。
当時、800円ぐらいだった気がしますが、違うかもしれません。場合によっては、お金だけ取られて「うんもスンもない」こともあるそうですが、私の場合は、ちゃんと電報がきました。
「サクラサク○○オメデトウ」
内容は、ありふれたものらしいのですが、田舎者の私は、そのとき「サクラサク」の意味が分からず、「オメデトウ」の言葉だけで合格したのだろうと判断したのです。大学生になってから、「サクラサク」が合格したことを表していると知りましたが、田舎者、世間知らずは困ったものです。
大学入学後、同じように地方出身の受験者に、合格電報の受付バイトをやったのですが、全体に「サクラサク」は少なく、「サクラチル」の電報を出していた気がします。たった一日で、桜が咲き、桜が散る、長年準備してきた受験者には、短い春でした。まさに桜のごとくです。まさに、人生の縮図です。
ところで、今の私にとって3月から4月のこの時期は、異動の時期です。3月も末の最終週当たりに異動の内示が出ます。内示が出れば、有無を言わさず4月から新しい仕事につかなければなりません。異動したくもあり、異動したくなくもあり、妙な気持ちになります。サクラが咲いたのか、散ったのか、異動しても実感のない場合もあります。
とはいっても自治体職員ですから、突然北海道へとか九州へという異動はありませんので、民間会社のサラリーマンから見ると可愛いものかもしれません。でも、公務員といっても、最近は厳しく仕事に取り組んでいますので、異動はいずれにしてもストレスになります。もっとも、ストレスにならないような仕事の仕方をしている自治体職員も未だに多くいますけど・・・・困ったものです。