ハート バチスタ手術体験記 拡張型心筋症の治療方法 将来の治療法・マルチサイトペーシング
拡張型心筋症の治療方法・将来の治療方法(マルチサイトペーシング)

最終更新日
 1999年8月1日(日曜日)
拡張型心筋症の治療方法
===将来の治療法・マルチサイトペーシング===

===お 断 り===
このページは、インターネット・新聞・雑誌などから得た情報をもとに作っています。 あくまで一患者が自分のために調べたものをまとめたものなので、場合によっては間違いが あるかも知れませんのでご承知おき下さい。
なお、内容に間違い・不備な点を気づかれましたらご一報下さい。


  • マルチサイト・ペーシング(Multisite Pacing)法
  • 現在米国で治験が行われている新しい心不全(DCMを含む)治療としてMultisite Pacing法 というものがあります。これは通常心拍が遅くなる不整脈の患者さんに用いられるペース メーカー治療を応用したものです。

       心不全の患者さんの心室では収縮力が弱くなることもさることながら、収縮が始まってから 完全にし終わるまでの時間が非常に長くなることが多いのです(心室の中での電気的興奮の 伝わりが悪くなるためです)。これを改善するために心房2箇所心室2箇所の合計4箇所で電 気刺激をすることにより、心臓全体での収縮に要する時間を短縮させて、心臓の拍出力を良 くする、という方法です。

       この治療法は心不全の対症療法です。但し、今までの治験ではEFも改善することが多いよ うです。その理由は、心臓全体の収縮に時間がかかっていた(心臓の一端で収縮が始まって から他の一端が収縮するまで大きなタイムラグがある=最後の部分が収縮する頃には最初の 部分はもう拡張している)ものが一斉に収縮するようになるため、心臓全体の収縮の同期性 が改善することによります。勿論心筋自体の収縮力が改善することにはなりません。

       もう一つの心機能改善機序は、心房と心室のお互いの動きに協調性を持たせることによる ものです。これにより心房・心室間の弁の逆流も軽減することになり、心臓内での血液の流 れに無駄が起こりにくくなります(心臓の負担が減る)。

       現在ヨーロッパとアメリカで行われている治験では、EFが不良であり、ニューヨーク ハートアソシエーション(NYHA)のクラスIII(ごく軽い日常労作で心不全の症状が出る) とクラスIV(安静にしていても心不全の症状が出る)の心不全患者さんが対象になっています。 つまり、重症の人に対する効果を期待している訳です(ただしまだ長期成績は不明のため、 もっと軽症でないと効果がない、との結果になる可能性もあります)。

       心移植に代わる治療となるのではなく、恐らく移植に至る期間を延ばし、かつ症状を軽減 する治療になるものであろうと考えられる。
       心不全があっても心臓の収縮時間が延長していない人には効果がない。 具体的には、「電気刺激の伝わりが悪い=収縮時間が長い」人にだけ効果が期待できる。

      (普通のペースメーカーでは刺激する場所は1−2箇所であるのに対して4箇所も刺激する ため、多くのsiteをペーシングするとの意味でMultisite Pacingと呼ばれます)

    一時期期待された骨格筋を心臓に巻きつける方法(Cardiomyo-plasty)よりも効果がありそ うな様子ですが、まだ完全に長期成績が確認された訳ではありません。

    アメリカ、ヨーロッパでは治験が行われていますが、日本ではまだ治験開始がいつになるか 分かりません。(治験開始まで数年はかかると思われる)

    (情報提供は、心臓病の研究のために米国ミネソタ州のMayo Clinicという病院に勤務している 埼玉医大の循環器内科に所属する医師の須賀氏です。)

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    両室ペーシング(CRT)


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