遺伝子治療
遺伝性心臓難病(心筋症)の新たな原因遺伝子と発症機構が解明されてきた。
肥大型、拡張型のいずれにも、同じ結合たんぱく質に作用する遺伝子が欠損
していることが分かった。
また、心筋が作られる段階で働くヒトの遺伝子を分離することに成功している。
このように、遺伝子レベルにおいても心筋症(拡張型、肥大型)の原因が解明されつつある。
将来的には、遺伝子治療も可能になると思われる。
- 加齢による心不全の遺伝子治療
米マサチューセッツ総合病院の研究グループは、加齢によって起こるうっ血性心不全の遺伝
子治療実験に成功した。老齢マウスの心臓に治療用遺伝子を組み込み、心機能の低下を改善で
きることを確かめた。人間でも同様の治療効果が得られると期待している。
遺伝子治療に使ったのは、心臓の筋肉細胞内でカルシウム濃度を調節している「SERCA
2a」と呼ぶたんぱく質の遺伝子。加齢によって心臓の拡張機能が低下し、うっ血性心不全の
症状を示している生後二十六カ月のマウスに遺伝子治療を実施。治療二日後には心臓の拡張機
能を回復していたという。
(平成12年2月28日 日経産業新聞)
- 東大、自治医大、新潟大の共同研究グループが拡張型心筋症の一部に有効な遺伝子治療法を
開発したと発表。ハムスターの実験で効果を確認し、今後、イヌなどの動物実験を行い、将来的には
ヒトでの臨床応用を東大の倫理委員会に申請する方針。心臓病に対する遺伝子治療の実験で成果が
確認されたのは世界でも初めてという。
東京大医学部の豊岡照彦教授(循環器内科)らは、ヒトに似た仕組みで拡張型心筋症を起こすハムス
ターを使って調べたところ、心筋細胞同士を結び付けるたんぱく質がないことを突き止めた。このたん
ぱく質をつくる遺伝子を運び役のウィルスに組み込み、ハムスターの心筋に注射したところ、約10週
間後から心筋の拡張機能が正常程度に改善した。治療用の遺伝子は一回の注射で十分な効果を発揮し、
ウィルスによる病原性も認められていないという。
豊岡教授らは、人間でも同じ遺伝子がない場合に拡張型心筋症が起きることを確認している。
(平成12年1月29日 毎日)
- 難病・心筋症に初の遺伝子治療 阪大グループ開発
大阪大医学部加齢医学講座の森下竜一助教授らの研究グループは15日までに心臓の筋肉の
収縮力が低下する世界初の遺伝子治療法を開発した。血管を作らせる物質の遺伝子を心臓に注射し、
心筋内の血流を改善するとともに心筋の柔軟性がなくなる線維化を抑える。
(平成11年12月15日 読売)
資料はこちら
- 2000年01月29日 毎日 拡張型心筋症に遺伝子治療法 東大など開発
- 1999年12月15日 読売 難病・心筋症に初の遺伝子治療 阪大グループ開発
- 1998年02月10日 毎日 心筋症の解明進む 不整脈起こす肥大型 心不全に陥る拡張型 移植以外の道、徐々に
(平成9年12月9日 理化学研究所の発表資料ほか)
- 1997年12月18日 読売 移植手術に頼らぬ治療法探る 心筋遺伝子の解明進む
理研グループ肥大、拡張に共通原因 細胞分化の因子追究東大グループ
(平成9年12月9日 理化学研究所の発表ほか)
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遺伝性心臓難病(心筋症)の新たな原因遺伝子と発症機構を解明-日本人研究者ら、
35年来の謎を解く(平成9年12月9日 理化学研究所の新聞発表資料)
- 1997年11月06日 読売 心臓は左・・体の左右決める遺伝子突き止める 米エール大グループ
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