sotto voce の部屋

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更新日 2012. 2. 4

朝のテレビで、阿川佐和子さんのトーク番組に登山家の栗木史多さんが出演していて、思わず引き込まれました。
単独無酸素エベレスト登頂にトライしていることで国際的に名を成した、彼のさわやかなトークは、その風貌からは思いもかけない「Sの世界」で、日本にこういう若者が居ることがなんとも嬉しく、頼もしく、その前に見た国会関連の気が滅入ってしまうような暗いニュースで生まれた落ち込み気分を払拭してくれました。

 孤独な白一色の世界で、チョコレートに話しかけるというくだりで思わず笑ってしまいましたけど、ふっと、思い出したのが去年の暮のこと。
 私には珍しく、数日人との接触がなかった時に、お風呂に浮かべた2個の柚子に話しかけていた自分でした。
 栗木くんの熾烈な世界とは及びもつかない私の生きざまであり、口に言うのもおこがましいことだけれど、共通して言えるのは、この世は決して孤独ではないということでした。
それがたとえ食べてなくなってしまうチョコレートであれ、ふやけて捨てられてしまう柚子であれ、話し相手になって、気持ちを救ってくれるのですね。

 中枢の痛みが激しいニッポンですけれど、今日は立春。

 みなさま「庶民の連立」で乗りきりましょうよ



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