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なかはら水と緑の環境ネットは体験学習をコーディネイトするボランティアグループです。

多摩川の化石発掘

地層・地質

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「飯室層」多摩川の化石

川崎市立の生田緑地の総合的な公園の中にある山を「枡形山」「飯室山」といい、憩いと自然教育の場になっています。
その山の地質を形成している一番下の層を上総層群飯室層(かずさそうぐんいいむろそう)といい、今から約140万年前〜約120万年前頃海底にたまってできた地層で貝や海獣の化石が出る地層として有名です。関東平野の基盤をつくっているとも言われております。
地質年代の表(ウィキペディアの地質時代を参照してください)をご覧になってください。今から120万140万年くらい前というと、新生代の第四紀・更新世前期ということになります。その飯室層が多摩川宿河原堰近辺で露出しており、化石発掘のスポットとしても有名なところです。
中洲みたいなところ(多摩川本流)に洗濯板のようなすじのついた泥岩層が浮き出ている所が発掘する場所ですので、川岸から少し流れのある所を渡ってゆくので注意が必要です。川床はヌルヌルしていますので滑らないよう注意して渡ってください。
過去の自然の生態系を調べることもできますが、今回は多摩川の川床に露出している100万年前の地層「飯室層」の中の貝の化石を中心に発掘をし調べて大昔のロマンを体験してください。


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「地層」の基礎知識

地球の誕生は46億年前といわれ、その間いろいろな地殻変動をへて地球は今に至りました。
みんなも知っている、恐竜の時代ジュラ紀(2億万年~1億5千万年前)や白亜紀(1億4千万年~6600万年前)、人間の祖先が誕生したのが500万年前ぐらいで300万年前ぐらいから1万年前ぐらいまではは地球は氷河時代に入り非常に寒かったようです。この時代から人類の時代となり大型の哺乳類が絶滅したり高い知能を持った人が支配するようになりました。
その間、いろいろな環境の変化がひんぱんにおこり、時には海になったり、陸になったりしていて、その証拠を示すものとして地層があります。その時代に生きていたものが化石となりそれを発見し、時間とともにどう変化してきたかを知ることができます。地層にはそれぞれ名前が付けられており生田緑地の枡形山近辺で見られる120万年前の地層を上総層群飯室層と呼ばれております。
当時この周辺は遠浅の海だったのではないかと思われています。その証拠に、貝の化石や海獣の骨の化石などがおおく発掘されています。(この近辺の300万年~200万年前の地層からはゾウやシカの化石が発見され、当時は陸だったことが証明されていますが100万年まえになると貝やクジラの化石がでてきます)
このように、環境が何回も変わったことは地球の温暖化・寒冷化によって海の水面が変化したり地殻変動によって陸地が上下したりした証拠が地層になって表れているところが多摩川に見られます。
100万年前は西に陸地、東が海になっていたような研究結果があります。


化石一覧 (開催後採取した化石を載せる予定)

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「イズモノアシタガイ」

島根県で発見されたことからこの名前がついたとされる2枚貝のマテガイ科の仲間です。比較的多く掘り出されますがカラが薄く折れやすいため完全な形のものが少ない。海底50mぐらいの砂地に垂直に刺さっていたとされます。絶滅種ですが現生の「ユキノアシタガイ」に近いがそれよりは大型です。「オオツカユキノアシタガイ」とよばれることもある。

サイズ 約130mm  付近の陸地からも掘り出せますが空気に触れると酸化して赤茶けた色になってしまいます。


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「化石標本」

化石が見つかり、家で標本を作ってみよう!!
化石の形のまま掘り起こすのはむずかしいので、まわり3~5cmぐらいのところを掘りだして、柔らかいものに包んで持ち帰ってください。日陰の風通しの良いところで何日か乾燥させ、水生ボンドのうすめ液を(水7、ボンド3ぐらいの割合)ふでにふくませしみこませて乾燥させればできあがり。

サイズ 20mm  


バナースペース

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